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 前回概要を語った『ROMAN』だが、まだ細かい解釈が残っている。

 今回はそれについて考察して見たいと思う。

 尚、前回で語った解釈を前提に語っているので、先にそちらを見る方が良いだろう。
 思い付き次第、どんどん増えてゆく予定。

■『呪われし宝石』のHiverとLaurencinは何故その名なのか
 実はHiverの名が出てくるのはこの曲とボーナストラックの『Yaneuraroman』だけである。

 聞きながら不思議に思っていた。何故ここだけなのか。各曲の登場人物には、基本的に繋がりが無い=同一人物では無いと思っている自分では在るが、ならば何故ここだけ重要な名前が、それも意味深な名前の人物と共に出てくるのか、と。

 もう一つ、この曲で気になる事があり、ジャケット絵にイラストとして描かれていない事である。厳密にはこれは嘘で、よく見ると中央に立つHiver Laurantの胸に、『殺戮の女王』らしきものが飾られている。

 因みに『生まれて来る前に死んで行く僕』ことHiver Laurantが歌われていると思う『焔』もまたイラストとしては描かれていない。強いて言うと、彼の背後、右肩辺りがそうかもしれないが何とも言えぬ。寧ろこれは『黄昏』と言うべきだろう。だからこそ、『焔』がHiver Laurantの生前の(と言って良いか微妙だが)姿を歌った歌と思うのだが、では同様に特別な『呪われし宝石』のHiverとはどの様な関係か。

 そこでふと思ったのが、この曲の中でのHiverの役割だ。

 宝石を掘り当てたHiverも、宝石を盗み出したHiverも、その役割はただ共通している。即ち『宝石=殺戮の女王を世に解き放った』と言う事である。

 所で話は変わるが、Hiver Laurantは右目が青で、左目が赤のヘテロクロミアである。厳密にはそれだけでなく、左右の肌の色、及び頬に刻まれた紋章が違っている。

 ここで思ったのだが、もしかして『朝と夜の物語』にある

 右手に死を 左手に生を 傾かざる 冬の天秤

 とは、実際にどちらに傾かないのでは無く、どちらとも均等だから傾かないと言う事では無いか。

 前回、『Hiver Laurantは自らと同じ名前と同じ境遇の者達の物語を双児の人形に探させているのでは』と言ったが、双児の人形が『朝と夜の物語』及び『Yaneuraroman』以外では一人ずつであるのを考えると、各曲は朝か夜か=生か死かのどちらかに傾いた曲と言う事になるだろう。

 そしてそれに合わせて、Hiver Laurantも生のHiverと死のHiverに別れているのでは無かろうか。

 『呪われし宝石』そこで描かれるHiverの所業は、正に死そのものだ。所有者を次々と殺してゆく宝石を発掘し、自らも死んでいる。宝石泥棒の方のHiverはどうなったか不明だが、やはり死を振り撒くだろう。

 これは同時に、自分が推奨する『黄昏の賢者』=クリストフ・ジャン・ジャック・サン・ローラン=『ミシェル』が産んだHiver Laurant説にも符合する。クリストフの行った行為は、正しく『殺戮の女王』を産む行為であり、そして彼の物語における『行き止まり』なのだからだ。

 彼と思しき人物は、『Yaneuraroman』でこうも語っている。

 約束された無慈悲な夜が明ければ

 と。

 ではLaurencinはどうかと言うと、彼もHiver同様、堕ちた姿を示していると思われる。同一人物では無いだろうが、少なくとも同じ名を持つ存在がそうなってしまったのは確かだ。と、同時に、Hiver Laurantと彼が交友関係にあるのは、『ROMAN』を君=Laurencin=少年が為の歌とする説とも合致すると思うのだが、さてどうだろう。

■『黄昏の賢者』の暗号
 『黄昏の賢者』が語る台詞は、独特の言い回しでその真意がいまいち解らない。それについて解釈してみようと思うのであるが、その前に一つ忘れてはならぬ事がある。

 それは、この曲が、お嬢さん=クロエの悩みを聞いている曲と言う事だ。

 ならば当然、彼の語る意味深な台詞も、全て彼女の悩みに対する解答だと思われる。

 では一つずつ上げてゆこう。

 まずは誰もいない → 其れが零だ…
 其処に私が現れた → 其れが壱だ…
 そして君が現れた → 其れが弐だ…
 単純な数式にこそ ← 真理が宿る…


 そもそも彼女が何を悩んでいたのか。その詳細は不明である。ただ、

      なるほど――

産むべきか ←→ 産まざるべきか…
 それが最大の…謂わば問題だ…


 から、彼女が身重である事が解る。また、『最大の』と言っている事から、『最大でない』問題があった、つまり悩みは複数あったとするのが妥当であろう。

 そこで最初に戻るが、これは産むか産まざるかに至る悩み、つまり相手との関係では無かろうか。一番最初である事からして、彼女は関係そのものに悩んでいたのではなかろうか。

 そんな彼女に向かって賢者は言う。誰も居ない所に、私=男が現れ、君=女が現れた。ならば、二人が男女の関係に至るの当然 1と1は自然と2になる。何も悩む事は無いのだ。

 そうすると、二番目の部分はどうだろう。

 朝と夜との地平線 → 其れは弐だ…
 時の王が眠る墓所 → 其れは参だ…
 煌めく永遠の星屑 → 其れは伍だ…
 単純な素数に0301え ← 真理は宿る…


 前の部分と比べて、ぐっと解り難くなっている。しかしその前の部分で、

 やぁ、御機嫌よう――

 マドモアゼル、先日の悩み事に対する解答は出たのかな?


 とある事から、この部分は前回の悩み、相手との関係から続くものと思われる。

 さて、そこで個々のものから見て行こう。

 朝と夜との地平線。これは簡単だ。明と暮。世界が紅く染まる二つの時間帯である。

 時の王が眠る墓所。これは少々悩んだが、サンホラの中で『時の王』と言えば、思い付くのはただ一つであろう。『書の魔獣』である。その歌詞に参を連想させる言葉が出る。『歴史』『世界』『未来』だ。

 そして、煌めく永遠の星屑。ここで皆解釈が別れる様だな。『星屑』と『伍』と言う数字を考えると、同CDの五曲目である『星屑の革紐』であろうか。或いは『伍』と言う数字から、今までのアルバム=地平線の事かも知れぬ。

 これを先程と同様に悩みに対する解答とすると、相手との関係の続きを言っているのでは無いか。

 二人の関係は夕と暮=朝と夜に至る=生と死に至る二つの地平線がある。

 君はその地平線に向けて、彼との関係を、『歴史』=過去=清算する事も、『世界』=現在=維持する事も、『未来』=更に前に進む事も出来る。

 それは、『星屑の革紐』=地平線を軽々と飛び越える=別の地平線に繋がる乃至五つ(この場合の五とは全と言う意味での五)の地平線に繋がるだろう、と。

 我ながらかなり苦しい解釈である。が、悩みの解答と言う前提からこう解釈した。

 個人的にも、もっと納得の行く解釈がある気がするな。

■『探したぞ、クリストフ』と言った者は
 少女クロエの悩みに対する解答を告げた彼が、恐らく立ち去ろうとした時、行き成り現れた若本声の男。

 彼(在りえないとは思うが、一応の可能性として彼女)は何者であろうか。

 まず思い付くのは、ミシェル=『檻の中の花』の著者たるノエル・マールブランシェである。

 ミシェルと言う名前が男性名で、『檻の中の花』の他の登場人物も同様に男性名。このノエルもまた男性名である事から、『檻』とは性別であるとされた。自分はこれを『地平線』=『物語』そのものと解釈したが、『檻の外』=『新世界』に行く事が同時に女性としてのミシェルから男性としてのノエル(クリスマス/誕生の意味)に生まれ変わる事も含んでいたのかもしれない。もし彼女が男性であったならば、檻の中三部作の話にはならなかったのでは無いか。彼女の体験した事柄は、全て女性だからこそ起こり得た事では無いか。

 そして、自らの『誕生』に必要であった人物=Hiver=クリストフを探しにやってきたのでは無いか。役割を終えた筈の役者が何時までも舞台の上で演技をしている事に業を煮やして。

 後クロエ=Choleが『芽吹く緑』と言う意味だから、それと育ませる『光』=ルキアが成長して逃亡及び偽名を用いているのが彼女であり、クリストフの前に現れたのは永遠を手に入れた魔術師ノアと言うのはどうか。

 或いは『黄昏』=朝夜=生死の中間である事から、仮面の男アビスかもしれぬ。クリストフは女性の悩みを解決している。愛憎の物語から自らのエルを求める彼が行く先で行く先で、苦悩から解き放たれた女性がいる。『余計な事しおってからにムキー』である。ジャケット絵の姿も似ているな。

 もっと言うと、精神病院の医者かもしれ無い。賢者=サヴァンと呼ばれる彼は、その台詞や名称からサヴァン症候群である可能性があり、脱走して妄言(としか聞こえない事)を言っている彼を捕まえに来たのではなかろうか。

 後半は半分冗談だが何が言いたいかと言うと、情報が少なすぎて何とでも解釈出来るのだ。まぁ、ノエル説を推奨して置きたい所ではあるのだがな。
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