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2006.12.25
パルプ・フィクション
実はクエンティン・タランティーノ(以下タラちゃん)の作品は、キル・ビルしか見た事が無かった。本来なら順序逆であるが仕方が無い。後何故かヒッチコックの作品と勘違いしていたのだ。偶然見たらこいつタラちゃんかよと言うのが借りた経緯である。
内容の方だが、キル・ビルの雰囲気で、シン・シティを取り、アクションの代わりに日常会話や俳優達の名演技そのもの、そしてユーモアや伏線をしこたま入れた作品であった。これも順序逆だが気にしない。
最初に結論を言うと、正直あんま面白くなかった。と言うと誤解があるので言い直すが、げらげら笑えるものでも、手に汗握らされるものでも無かった。ただ、何と表現したら良いのだろう、映画的な趣を痛く感じた。
二時間半に及ぶ今作は非常に冗長だ。ここは飛ばした方が良いのでは無いかと思う様なカットが幾つも見られた。脚本的にもそれが色々な人物の過去・未来・現在の視点から見た三つのオムニバス形式で最終的に一つに繋がると言うのは、確かに面白いが、既にシン・シティを見ているので新しさは無い。それでいて派手なアクションは無く、物語自体もあるギャングの日常と言う所で非常に平坦だ。小競り合いがあるもそこから先に発展しない。
しかし、一見無意味に思えるその画、その音楽、その演技、その台詞に至る端々から、先程も言った趣、何とも言えぬ雰囲気を感じるのであるな。例えば第一部のラストが、第二部後半のジョン・トラボルタ(髪長いこいつの姿はなかなか格好良かった)の最期に繋がる演出とか、ブルース・ウィリス(ダイハード4はちょっと見たいがアレ半分『24』入ってる気が)に日本刀持たせるとか、第一部の主役っぽいギャング二人の服装が途中で変わっているとかだ。登場人物達のユーモアラスな台詞がぽんぽん出てくるのも子気味良いし、俳優達の演技も見事だった。間の取り方にはほくそえんだし、お前そこでそれかよみたいな予想を裏切る展開(ビンセントの最期や、マーセルスの○○、第三部の脳味噌どかーんにはマジで吹いた)は正に映画だ。
多分、この映画が良いと思う人は、映画自体が好きなのでは無いだろうか。それも、タラちゃんが好きな、所謂B級映画を、いや、も愛せる様な人間だ。タイトルが示すとおり、『三文小説』を楽しめる様な人間だ。オタクと言ってもいい。ただの娯楽として映画を見る人はつまらないだろうし、映画に高尚なテーマを読み取ろうとする人間はくだらないと唾棄するだろう。実際そんな感想も少なからずあった。
しかし自分はB級が好きだ。そう言う訳で個人的には、大変赴き深い作品であった。名作と言ってもいい。
所で話変わるが、あの『トゥン、ダンダラダン、ダンダラダン、ダダダダダダ』のテーマ(『Misirlou』と言うそうな。全部はこれで聞いた方が良いかも)は、『TAXI』が最初だと思っていたが、この映画の方が先立ったのだな。滅茶苦茶格好良くて好きな曲で、この曲が流れるOPは大好きなのであるが、何か損をした気分である。
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lin
TBありがとうございます。
面白い作品ですよね、自分が映画をよく観るようになったきっかけみたいな作品なのでかなり特別な作品ですw
最近はこの作品のような時間軸を弄るものはもう珍しくないですが、「レザボア・ドッグス」とこのパルプでタランティーノが映画界に与えた影響は計り知れないでしょうね。
B級と呼ぶには勿体ない作品です、ちょっとオタクなセンスは認めますがw
この手の作品が好きなら「レザボア・ドッグス」と「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」もお薦めです。
面白い作品ですよね、自分が映画をよく観るようになったきっかけみたいな作品なのでかなり特別な作品ですw
最近はこの作品のような時間軸を弄るものはもう珍しくないですが、「レザボア・ドッグス」とこのパルプでタランティーノが映画界に与えた影響は計り知れないでしょうね。
B級と呼ぶには勿体ない作品です、ちょっとオタクなセンスは認めますがw
この手の作品が好きなら「レザボア・ドッグス」と「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」もお薦めです。
理
こちらこそ、コメントありがとうございます。
映画らしい映画って感じで良かったですね、本当。
確かに時間軸を弄ると言うのは余り新鮮じゃないですね今は。
もう大分使い古されている感じで。
と言うか、この作品が原点なのですか。勉強になります。
レザボア・ドッグスもタラちゃんですな。
ロック~は初めて聞きました。
今度レンタル屋に行った時見てみますな。
映画らしい映画って感じで良かったですね、本当。
確かに時間軸を弄ると言うのは余り新鮮じゃないですね今は。
もう大分使い古されている感じで。
と言うか、この作品が原点なのですか。勉強になります。
レザボア・ドッグスもタラちゃんですな。
ロック~は初めて聞きました。
今度レンタル屋に行った時見てみますな。
☆理さん、先だっては本作でのTBをお寄せ頂きありがとうございます。
僕にとって、『パルプ・フィクション』と『キル・ビルVOL.1』は同等に妙味な映画です。
>二時間半に及ぶ今作は非常に冗長だ。
贅沢なまでの冗長さ、間延び感という部分は、まさに、タランティーノ映画の肝というか、オタク資質の反映かと僕は受け止めています。
ただ、僕に取っては、殊に『パルプ・フィクション』と『キル・ビルVOL.1』の間延び感は素直に享受できてしまえるのですが、処女作『レザボア・ドッグス』には、少々「退屈」に通じる冗長さを感じてしまいます(―決して嫌いな映画ではないのですが)。これは何故なのか、理さんのエントリーを拝読した機会に少しずつ考えてみようかと思っています。^^
>多分、この映画が良いと思う人は、映画自体が好きなのでは無いだろうか。
>それも、タラちゃんが好きな、所謂B級映画を、いや、も愛せる様な人間だ。
>タイトルが示すとおり、『三文小説』を楽しめる様な人間だ。オタクと言ってもいい。
僕は、『三文小説』を楽しめる様な人間だ。オタクと言ってもいい。―との部分がとても的を突いているように感じます。映画オタクに限らず「オタク」の資質をもった人を喜ばせるものを多分に孕んだ映画ではないかと僕は感じています。
それでは失礼を。
僕にとって、『パルプ・フィクション』と『キル・ビルVOL.1』は同等に妙味な映画です。
>二時間半に及ぶ今作は非常に冗長だ。
贅沢なまでの冗長さ、間延び感という部分は、まさに、タランティーノ映画の肝というか、オタク資質の反映かと僕は受け止めています。
ただ、僕に取っては、殊に『パルプ・フィクション』と『キル・ビルVOL.1』の間延び感は素直に享受できてしまえるのですが、処女作『レザボア・ドッグス』には、少々「退屈」に通じる冗長さを感じてしまいます(―決して嫌いな映画ではないのですが)。これは何故なのか、理さんのエントリーを拝読した機会に少しずつ考えてみようかと思っています。^^
>多分、この映画が良いと思う人は、映画自体が好きなのでは無いだろうか。
>それも、タラちゃんが好きな、所謂B級映画を、いや、も愛せる様な人間だ。
>タイトルが示すとおり、『三文小説』を楽しめる様な人間だ。オタクと言ってもいい。
僕は、『三文小説』を楽しめる様な人間だ。オタクと言ってもいい。―との部分がとても的を突いているように感じます。映画オタクに限らず「オタク」の資質をもった人を喜ばせるものを多分に孕んだ映画ではないかと僕は感じています。
それでは失礼を。
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先日、ガイリッチーのスナッチとロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズを見ましたがその間連で、今回の作品を借りました。作りが似ている(同じ)とのことだったので、同じように期待し、そして同じように楽しめることができました。
しーの映画たわごと 2006/12/25 Mon 14:00
パルプ・フィクション私の生涯のベスト1映画。クエンティン・タランティーノ監督の1994年作品で、監督2作目で見事カンヌ映画祭でパルムドール!自分の「価値観」を書き換えられてしまった、衝撃的な作品でした。今日はとりあえず、この映画の面白さを倍増させている要因で
ジェットジェネレーション 2006/12/25 Mon 22:31
斬新(ざんしん)な手法、すさまじいほどの暴力描写などで賛否両論を巻き起こした「レザボア・ドッグス」(1992年)を撮った新進気鋭の米映画監督、クエンティン・タランティーノの第二回監督作品。94年のカンヌ国際映画祭グランプリを受賞した。「パルプ」とは、19
シネマ・ワンダーランド 2006/12/26 Tue 00:04
評価 ★★★☆☆ タランティーノ監督の2作目にして、94年カンヌ映画祭で最高賞のパルムドールを受賞し、世界にその名を知らしめた傑作である。また俳優として落ち目だったジョン・トラボルタを主演に抜てきし
羅夢の映画放浪記 2006/12/26 Tue 23:25
パルプ・フィクション「パルプ・フィクション」 ★★★★☆PULP FICTION(1994年アメリカ)監督:クエンティン・タランティーノキャスト:ハーベイ・カイテル、ジョン・トラボルタ、ブルース・ウィリス、
NUMB 2006/12/27 Wed 21:44
こんにちはー、真夏ですね...寝苦しい夜も続きます、ともかく中々寝付けないんですよね、平日などは、勤め人たる者は朝も早い訳ですから、疲れは溜まって行き勝ちですよね…、まぁ、僕は今日などは仕事からも解放され、長くベッドに体を横たえていられた訳ですが…、何に
太陽がくれた季節 2006/12/28 Thu 00:56
タランティーノによる異色の バイオレンス・アクション。 強盗の計画を立てているカップルを 導入部に、盗まれたトランクを 取り戻そうとする二人組のギャング、 ビンセントとジュールス。 ボスのギャング、マーセルスを軸に 起こる様々な事件がラストに 向けて収束して..
Watch IT! 2008/04/08 Tue 23:59
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