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 今宵は、大分古い映画になるが、『ブレードランナー』』(Blade Runner)を見た。
 あらすじは映画のタイトルであるブレードランナーと呼ばれる特別捜査官のリックが脱走したレプリカント(隷属用人造人間で原作だとアンドロイド、略してアンディと呼ばれていた。しかし、レプリカントの方が響きが良く、この命名は素晴らしいと思う)を追うと言うもの。

 原作はフィリップ・K・ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(Do Androids Dream of Electric Sheep?)で、何処をどうしたらブレードランナー等と言うタイトルになるのか不思議である。弟にも同様の質問をされたので、適当に「ブレードつまり刀の上を走る者=危険な仕事に付く者の事なんだ」と言っておいた。どうやら、別の小説のタイトルらしく(そこでの意味は、闇医者に医療器具を渡す者達)、リドリースコットがハリソン・フォード演じる主人公のリック・デッカードに相応しいとして付けたらしい。実にハードボイルドなキャラなので、強ち自分がした説明も間違っていないかもしれないな。

 尚、エンディングが二種類ある事で有名な本作だが、自分が見たのは最終版の方である。

 さて、何よりもまず特筆すべきはその映像である。常に薄暗く湿っており幾多の人々が行き交う都会と言う姿は、個人的に原作で感じたものとは違うけれど、今見てもなかなか斬新である。

 また、SFと言うのは現代と違う科学によるものであり、それを表現する為に様々な小道具が出るが、本作でもやはり幾多のものが出て来ている。中でもデッカードブラスターとされるリックが使う銃器が人気を評したと言われていたが、確かにと頷けるものがあった。

 それから、リドリースコットの趣味で、数多の日本的装飾が出されている。嗚呼、この頃はハラキリ、ゲイシャ、テンプラの世界だったのだなとしみじみ思いたくなる様な造詣が多々あり、それはそれで感慨深かった。まぁ、キル・ビルといい、そう言うお遊び的要素は嫌いじゃないと言うか、大好きだがな。(関係無いが、リックが四つと言って二つと断られた品は何だったのだろうか天丼の海老だったらしい。それにうどんもとは良く食う)

 ただ話としては、正直原作の方が面白かったな。映画の方がそのテーマである『人間とは何か?それは即ち感情とその移入である』と言うのを映像もあって解り易く、また一歩進んで、『それが出来るならば人間も非人間も代わらない』(リックが最後にレイチェルと共に逃亡して行く場面)と言うのを描けていたと思う。しかし、ハードボイルドモノにに単純化し過ぎていて、少々物足りなかったのもまた事実だ。

 そんな中、個人的にとても気に入ったのが、敵方のレプリカントのロイである。

 Ζガンダムに出てくるヤザンにそっくりな恐持て且つ実に濃い悪役顔をしたルトガー・ハウアー演じるロイはリックが追うレプリのリーダー格であり、冷静な知性に激しい気性を持って、自らに掛けられた時限装置を解除せんと生みの親に掴み掛かったり、恋人的存在であるレプリのプリスを想う、なかなかオトコマエな人物であるのだが、終盤プリスがリックによって殺害されると、激怒し、何故かパンツ一丁となって、リックに襲い掛かるのである。

 今までは全身を覆うロングコートを羽織って、表面上は物静かで冷酷な風を装っていた男が、自らを狼と称し、半裸となって襲い掛かる姿は、笑ってはいけないのだが大いに笑ってしまった。その所為で最期の独白のシーンが……。まぁレプリカントにもその様な感情がある事を示したかったのだろうが、キャッツを思わせるレオタード姿で襲い掛かるプリスとか、ちょっとやり過ぎでは無かろうか。そう言うのを含めて、実に良いキャラしているとは思うが。

 それで、全体的に見て感想を述べると、何だろう、凄い複雑である。いや、決してつまらなかった訳では無いし、傑作であるとは思うが、諸手を上げて面白いっと言えるかどうかと言うと個人的には微妙で、感慨深かったと言うべきか。これが公開当時に原作を読まないで見ていたならば、全く違った事を感じたのだろうけれど。

 そう言う訳でブレードランナー。内容は兎も角、この映像は一度見ておくべきだな。
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