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2007.01.16 2001年宇宙の旅
 借りて来た映画はこれで最期。今回は、『2001年宇宙の旅』である。
 凄い。何が凄いって、映像が凄い。シャトルや衛星内部のデザイン等も今見て全く遜色無く、これが本当に1968年に放映されたものなのであろうか、と疑いたくなった。CG無しで、宙に浮くペンや、上下逆さに歩くシーン等良くやったと思う。

 演出面でも大変に凝っており、有名な骨から宇宙船のシーンや、月と太陽をバックに佇むモノリス、壮大な『ツァラトゥストラはかく語りき』が流れる中地球を眺めるスターチャイルドの姿等は鳥肌が立ったものである。

 この辺りは、流石スタンリーキューブリックと言う所だろうか。

 さて、内容に関しては考察だ何だは元より試みない。既に、多くの人達が熱心にそれを行っているからであると同時に、正直に言えば自分は半分位しか、或いは半分も理解していないだろうからだ。

 だから、個人的な感想として述べるけれど、これは人類救済の物語であると思う。

 人類の祖先は、モノリスに触れた事で、道具即ち骨を使う事を覚え、敵対する別の種を撲殺した。それが歓喜の声と共に空に投げられ、一瞬で時が移り、宇宙船の姿と重なると言うのは、人類の科学技術が全く変わっていない事を示している。最初に火を使う事では無く、道具を使う事、それを用いて殺す事を描いたのは、それが人類の本質であるからだろう。HALとのイザコザもそれに類する。

 キューブリック曰く、『神とは何か?』がこの映画のテーマであるそうだが、我々が見ている限りで言えば、それはモノリスであり、その向こうに存在する何者かであろう。彼はモノリスを使って人類を(何らかの目的で)進化させて行き、月のモノリスを経て、木星のモノリスに辿り付いた人類(の代表)を、自らの元へ招き寄せた。映画で言えば、HALとの攻防から生き残ったボーマンである。

 彼は、木星のモノリスから開かれたスターゲイトを通じて、神(便宜上そう呼ぶ)の領域に触れる。恐らく、神の側もボーマンを調べていたのだろう。だが、ボーマンを通して見た人類の本質は数百万年前と全く変わっていなかった。

 そこで、神はボーマンを白い部屋に移し、そこで中年(食事をしている時コップを落とすのは、このままではまた同じ失敗を犯すであろう事を暗喩している)から老人を経て、スターチャイルドへと進化させたのであると思われる。

 先にも挙げた『ツァラトゥストラはかく語りき』をバックに地球を眺めるスターチャイルドの顔はとても穏やかで、過ちを犯して来た人類を一歩先から見守っている。そんな風に見えた。悲観的な意見はあるだろうが、美しい映像と共に、自分はそう感じたのだ。

 この作品もまた、諸手を挙げて面白いと呼べるものでは無いだろうが、しかしかようなテーマに映画としての完成度の高さ、特に映像を一度は見ておくべきであろうな。
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