上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 O.ヘンリーと笠井潔を読みつつ、現在執筆しているもののネタとして、気になっていた今作を借りて来る。巷ではスティール・ボール・ラン実写化或いは元ネタという認識が強い、ロード・オブ・ザ・リングがアラゴルン主演『オーシャン・オブ・ファイヤー』である。いや、意識はしていると思うが別に元という訳でも無いだろうし、また見ている最中はヴィゴ・モーテンセンだとは気付かなかったのだがな。
 実在のカウボーイ、フランク・ホプキンスとその愛馬、マスタングのヒダルゴがアラブの名馬達だけが参加出来るというレース『オーシャン・オブ・ファイヤー』に挑む、という今作だが、なかなか良い感じにエンターテイメント作品であり色々と要素は詰め込まれているが、フランクとヒダルゴ、人馬の種族を超えた友情が一番の魅力の映画である。原題が『Hidalgo』というのも、見たものなら納得する所だろう。

 アラブの名馬のみが参加出来るという伝統と格式ある乗馬レース『オーシャン・オブ・ファイヤー』に参加する事になったカウボーイと愛馬。片方は先住民との混血児であり、またもう片方も決して名馬とはいえないムスタング。この一人と一匹が、部族の存続と誇りの為に、レースへと出る。過酷な砂漠、宗教的差別、砂嵐、飢餓、略奪に妨害と巻き込まれながら、アラビアのお姫様や英国貴婦人とのちょっとしたロマンスを隔ててゴールを目指して行く。これが上等な活劇として描き出されており、結構面白かった。個人的には、アジトにて壁の上を走りながら戦う場面がお気に入り。利害と感情から手を組む敵同士のくだりも、王道だが素敵だ。

 そして、長い旅の終わり。遂に倒れてしまったフランクとヒダルゴが、部族の霊の激を受けて立ち上がり、不要な馬具から荷物をかなぐり捨て、地平線の向こう、海岸まで、アラブの名馬、英国馬、そしてヒダルゴによる三つ巴のラストスパートを行う所は単純だが心滾った。穿った見方をすれば、まぁ亜米利加映画だから、色々と意図は汲める訳だけれど、そんなものを無しにして、疾風怒濤の勢いがままに血統的に良質とされるものを追い抜いて行くヒダルゴの姿は、格好良かった。意図を汲めるといっても単純な亜米利加万歳という訳でも無いし、またその後の終わりも、なかなか綺麗に纏めていた。

 少し残念だったのが、先住民の血を持つ混血、という設定が余りいかされなかった所と、色々盛り沢山な分、ヒダルコとの友情が薄らいでしまった所か。アラブ文化の女性軽視や、諸々の登場人物と絡めるより、普通に人馬との友情、もっととことん男臭い世界を構築してしまって良かったと思う。まぁそんな事したら、見る者がかなり限定されるだろうけれど、それもまた良しだ。

 ぶっちゃければ余り期待していなかった今作だが、かくいう訳で佳作として楽しめたかな。乗馬メインの、アドベンチャー(アクションじゃ無しに)映画として、気になった者は見てみると良いかと。
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://tasogaremignon.blog79.fc2.com/tb.php/622-cbd91ae7
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。