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 キングクリムゾンを受けました。

 という都合の良い言い訳は置いておくとして、『サタデー・ナイト・フィーバー』を見る。
 ディスコと、そこで踊る若者をテーマにした作品であるのだが、自分はディスコなんて行った事が無い。踊りも、体育の時間などでやった事がある位で、どちらかというと嫌いな部類である。

 が、これがどうして、なかなかに面白い作品だった。

 ダンスという、殆ど縁の無い世界の物語なのだが、そこで描かれているのは普遍的な現代の若者の姿である。

 ジョン・トラボルタ演じる主人公トニーは、頭も良くなければ収入も低く、他人と秀でているのは踊る事のみだがそれとて得意だからやっているだけで、心の底から情熱を持ってやっている訳では無い。両親は俗物な上に宗教被れで当人を見ず、周りの友人も平然と差別や暴力を振りかざすろくでなしばかり。それに八つ当たりする自分もまた似たり寄ったりで、多少の憤りを感じていてもどうしようも無い。

 そんな中、知り合った年上の女性と共に、ダンス大会に出場する事になるが、キャリアウーマンなその女性とでは趣味や趣向に大きな隔たりがあって、上手く噛み合わない。それでも好きな踊りを糧に上手く軌道に乗って行くが、大会当日では自分よりも上手い者達が現れ、しかもそれに出来レースで勝利した事で、彼は半ば自暴自棄になってヒロインの女性へも酷く当たってしまう。

 この様子はダンスというテーマを変えれば、今の若者全てに当て嵌まる事であり、三十年以上を隔てた今見ても、共感出来るものがあった。リアルで今色々とあるだけに、「あああああああ」という呻きを何度した事だろう。

 そういったものを、脚本的にも、また音楽や踊りの演出で、上手く表現出来ていた様に感じられる。

 中でも、友人の一人であるボビーの造詣が特に良かったかな。ぐじぐじと悩み続け、誰彼構わず相談したがるその姿は、声がうえだゆうじである事と相俟って頗るうざったいのだけれど、気持ちは良く解る。トニーの様に何か出来る訳でも、他の連中の様に突っ切る事も出来ず、真っ当に生きる事も出来ない、何処へ付く事も出来ない人間。トニーとは別の意味での若者の姿だろう。後半、ボビーが自殺紛いの事故に合った後、地下鉄を彷徨い、件のヒロインの元へ、友人として仲直りに行くトニーの姿で物語が終わるシーンが爽やかで印象的だったな。

 という訳で「サタデーナイトフィーバー」なかなかの良作であった。これで有名になったのも頷けるね、トラボルタ。確かに、パルプフィクションで踊っちゃうのも解ると言うものだ。
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