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2009.11.10 風が吹くとき
 バイト先にあったのを思わず借りて来てしまった。所謂ジャケ借りだ。リマスター版である。

 が、しかし、やられた……油断していた……スノーマンの作者が原作者とか、絵柄とか、内容とかで、勝手に『心地良い破滅』(終末SFモノに置ける主人公の哲学的に達観した態度を皮肉った言葉)ネタかと思っていたら……面白い、確かに面白いのだが……何とも、恐ろしい程にリアルな話であり、笑うに笑えなくて、もう笑うしかない状態であった。勿論主成分は苦味一択。

 何と言いましても、主人公である中年のジムとヒルダの夫妻がね……片や、新聞や冊子やらを鵜呑みにして、物事に自分流の好解釈を与える紳士、片や、良くも悪くも家庭の事にしか目がいっていない主婦、総じて呆れる位楽観的な人物なのだけれど、決して悪い人間では無く、寧ろ善良な市民で……。

 そんな彼らに襲い来る運命がまた実に酷いという始末。何が酷いといって、一発で終わらないのが酷い。核ミサイルが墜ちた、で物語ならENDにしても良かったろうに、そこからずるずると放射能によって衰弱して行く夫妻の姿が描かれる。淡いタッチでデフォルメされたキャラである分、より一層悲惨さが増す。にも関わらず、夫は最後まで国家や政府が自分達を救助にしてくれると信じているし、妻はその夫の言う事を信じていて、一緒に神様にお祈りを……あーぁ、という感じである。この辺りのリアリティが、もう本当、見てて居た堪れなかった。

 と、確かに良かったのだけれど、これは安易に見るものでは無かったな。気軽にふと借りてしまって、余りの重みにちょっと後悔している。ただただ不運や不幸を描いただけの戦争作品とは違う、もうこれは黒い笑いとでも言って良い程の現実味溢れる残酷さ。今作、公開当時は教育委員会等のホールで上映されたらしいが、きっと俺みたいな連中も多かった筈だね。はっはっはっはっはっは、はぁ。
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