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 イングロリアス・バスターズの次に見るのがこれというのも、我乍らちょっとどうなんだというチョイスなのだが、まぁそれはそれと、『戦場でワルツを』を見る。あの『おくりびと』――と言いつつ、自分はまだ見てないのだが――と、アカデミー外国語賞を争ったイスラエルのアニメ映画である。何とイスラエルだ。

 さて。バスターズが、虚構と現実の対立(そしてあまつさえの大勝利)をタランティーノ流の手法で見事に描き出したのに対し、今作はドキュメンタリー(現実)をアニメ(虚構)で描写するという手法が用いられていた。しかも我々の想像するアニメとは別種のもので、一種の切り貼り絵というべきか? そしてFlash。グラフィックノベルにも影響を受けたそうだが、確かにそんな感じで、なかなか興味深い。

 と、その前に。この映画、内容が内容だけに物議を醸し出しているらしいが、理としてはそう言った、政治、歴史的な所に興味は無い。虐殺やら何やらなんて、昔から行われて来た事であるし、そうほいほいと人間が変われるとも思っていない。また細かい事情にも疎ければ、沈黙するに限るというものである。

 だから、この映画が扱っているものに関して、自分は何も言うまい――ただ強いて言えば、あのイスラエルからこれが産まれた、と言うのは特筆すべきと思う――が、先にも上げた、このアニメ描写は凄い。

 ポップカルチャーの雰囲気を纏いながら、描き出される凄惨な場面は、一種のフィルターを通した感覚、戦場でワルツを踊っている様な違和感を感じさせつつも我々にそれを馴染ませ、受け入れさせ、すっかり油断した所で――現実と虚構の対比、それによって一皮剥いた、一つの強烈な真実を曝け出す手法は見事というより他無い。

 あの最後が全て、と言ってしまえばそれまでだが、その一点だけでも評価に値するだろう。うぅむ、アニメという媒体を逆手に取ったこの構造。重ね重ね、これをイスラエルで造った、というのは凄いな。
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